場所としてのビーレエションシップ工房と、流れとしてのビーレエションシップ工房
ビーレエションシップが始まる前から、メンバーの3人が集まってそれぞれの手芸の課題をすることはあったのですが、
始まって以降は初めて、ビーレエションシップ工房が開催されました。
工房というと、物を作る作業場を意味します。
ビーレエションシップ工房にも、もちろんその意味はあるのですが、それだけではありません。
メンバーがそれぞれ製作中のものを持ち寄って一緒に作業する時間を、特にビーレエションシップ工房と呼んでいます。
これはビーレエションシップという名前の由来からきています。
ビーレエションシップとは、個々人がそれぞれの探索をしながらも、それに基づいた相互作用がある状態を意味しているからです。
ですので、メンバーがそれぞれの日々製作している課題を持ち寄って、お茶の時間を楽しみながら、
一緒に相互作用しながら制作するとき、ビーレエションシップ工房が現れたと言っています。
集まって一緒に製作するときは、工房に熱気のようなものが現れ、やる気の持続度やアイディアのひらめき度がまったく違います。
伊都を師匠とする蜂の手習い
ビーレエションシップ工房の第1回目に参加したのは2人、伊都と蜂です。
二人はもともとビーレエションシップのメンバーなので、
「あれ?ビーレエションシップ工房って内輪だけのもの?」と思われた方。
とんでもございません!
ビーレエションシップ工房を内向きのものにするつもりはありません。
伊都は洋裁職人で編み物も刺繍もするプロの領域にいるのですが、高齢のため外に出向いて教えることはできません。
(また伊都は先生というよりも、職人なのです。)
そこで蜂は伊都にみっちり習って、ビーレエションシップ工房の輪が広がり始めたときに、
参加者のわからないところを少しでもサポートできるようになろうと思っているのです。
(またビーレエションシップ工房の参加者同士の相互作用も期待していて、
わかるところを教え合う関係性ができればいいなと思っています。)
第1回ビーレエションシップ工房で行われたこと
依頼品作成の計画
さて、今回の第1回目で行われたことは何だったのでしょうか。
実は蜂はこの時までに、リングチェーンのカバーと3匹のミツバチと野生の花のカバーを製作し終わっていました。
それを見た方から、
「希望のサイズがあるので、この大きさでそのようなデザインと仕様のものを作ってほしい」という依頼を受けていました。
第1回ビーレエションシップ工房開催前までに、その方の大きさや、デザイン、細かな仕様についてのご希望を伺っていました。
それを持って、蜂は伊都に相談しに行ったのです。
まずはどんな生地がよいのか。
図案の作成の仕方はどうするのか。
そのようなことを話し合いました。
伊都は布についてよく知っているので、あいまいになっていた布の選び方のポイントを的確に示してくれ、布の候補が決まりました。
次にすべきことは、その候補を依頼主の方にお見せして、より具体的な大きさ、デザイン、細かな仕様を話し合っていくことになります。
パッチワーク柄のクッション
伊都はこのとき、パッチワーク柄のクッションを製作していました。
同じ図案でパッチワーク柄のタペストリーを以前に製作してましたが、
今度は自分のオリジナルの組み合わせの色ではなくて、
本にあるとおりにしてみて、どんな色になるのかを試してみるそうです。
蜂が見ていると、同じ図案でも、糸や生地の色が違うとこんなにも印象が変わるのかと驚きました。
だるまの習作
一方の蜂は、だるまを刺繍していました。
蜂が小さいころからあったタオルを見ながら描いただるまを題材に、自分でオリジナル作品を作る流れを作り上げようとしているのです。
またラインステッチの違いによって、どんなふうに光を受けて印象の違いをもたらすのかも試しています。
ハニカムセーター
蜂はもう1つ、総柄のセーターに取り組んでいます。
選んだ柄は、ハニカム、蜂の巣です。
今ようやく、身頃と片袖が出来上がるところです。
総柄模様は、なにせ編み進むのが遅い。
だけどセーターの形が見えてきたら、あと少しだと言わんばかりに、時間を見つけては編むようにしています。
さて、このようなことが第1回ビーレエションシップ工房では繰り広げられました。
次回はどんな展開が待っているのでしょうか?